40代以上の3割が応募、中堅社員が一気に去る 「想定内」。早期退職の大量応募に平静を装う大正だが、将来展望などその内情は厳しい(編集部撮影) 栄養ドリンク剤「リポビタンD」や風邪薬「パブロン」などで知られる大衆薬最大手、大正製薬ホールディングス(HD)の大幅な人員削減が話題になっている。 同社は5月に早期退職優遇制度の実施を発表しており、8月末にその結果を公表した。応募は948名。10年以上勤務、40歳以上の従業員約3000名が対象で、そのおよそ3割が手を挙げた計算になる。 1人当たりの費用は約1290万円 中堅として現場の中核を担うべき40歳以上の社員が一気に3割も抜けてしまうことになる。会社側は割り増し退職金と再就職支援費用として特別損失122億円を計上するが、1人当たりの費用は約1290万円。2000万円以上の"高額"な割り増し退職金が珍しくない製薬業界にあって、決して手厚いわけではない。 大正製薬HDの2018年3月期の営業利益は前期比16%増の369億円。非常時とは言えない中での大量退職だ。会社は「想定内」と言うが、同業関係者からは「普通では考えられない」という声が多く聞かれる。 もともと優遇制度は今回の募集のため新設した。退職呼びかけは、1912年の創業以来初めてのことだ。
2018年8月31日 12:00 日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 発表日:2018年8月31日 早期退職優遇制度の実施結果について 大正製薬ホールディングス 株式会社[本社:東京都豊島区 社長:上原 明](以下、当社)は、平成30年5月14日に発表した、当社並びに当社国内グループ会社従業員を対象とした早期退職優遇制度の実施結果につきまして、お知らせいたします。 ※以下は添付リリースを参照 リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。 添付リリース すべての記事が読み放題 有料会員が初回1カ月無料 日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら
東証1部上場の製薬会社「大正製薬ホールディングス」は、5月14日付で公表していた早期退職優遇制度について、948名が応募したと発表しました。 対象となったのは勤続10年以上かつ40歳以上の従業員で、退職日は9月末から12月末までの予定です。人数に制限を設けず募集した結果、全従業員6340名の約15%に相当する大規模な人員削減となりました。 なお、この施策に伴う割増退職金などの費用として約122億円の特別損失を計上する予定です。 早期退職優遇制度の実施結果について:大正製薬ホールディングス
東証1部上場の製薬業「大正製薬ホールディングス」は、早期退職優遇制度を実施すると発表しました。 対象となるのは勤続10年以上かつ40歳以上の従業員で、退職日は9月末から12月末までの順次。退職者には割増退職金を支給するほか、希望者には再就職支援を実施する方針です。 なお、人数に制限を設けずに募集するため、業績予想への影響は応募者数および割増退職金などの費用が確定次第、明らかにするとのことです。 早期退職優遇制度の実施について:大正製薬ホールディングス